【相続空き家】売却時の「3000万円特別控除」で大誤算!特例が使えない5つの罠と絶対条件_135

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はじめに

実家を相続したものの、住む予定がなく空き家のまま持て余している……。そうした方にとって、売却時に大きな節税となるのが「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除(空き家の3000万円特別控除)」です。

文字通り、利益から3000万円を差し引ける非常に強力な特例ですが、実務の現場では「使えると思って準備していたら、要件から外れていて多額の税金を払うことになった」という大誤算が続出しています。

今回は、この特例の概要と、見落としがちな「5つの罠」について税理士の視点で解説します。

空き家の3000万円特別控除の強力なメリット

まずは基本の確認です。この特例は、亡くなった親が住んでいた家(相続不動産)を、相続人が売却した際に生じた譲渡所得(利益)から最大3000万円を控除できるというものです。

通常、不動産を売却して利益が出ると約20%の所得税・住民税がかかりますが、この特例を使えば、単純計算で最大600万円もの税負担を軽減できます。しかし、適用ハードルは決して低くありません。

節税のつもりが大損!?特例適用に潜む「5つの罠」

計画を進める前に、以下の5つの条件をクリアしているか必ず確認してください。

1. 売却タイミングの期限(3年目の年末)

特例を使えるのは、「相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日」までです。 例えば、2026年5月に相続が発生した場合、売却期限は2029年の12月末までとなります。この期限を1日でも過ぎると、一切特例は使えません。

2. 昭和56年(1981年)以前の古い家であること

対象となる家屋は、相続の開始の直前において昭和56年5月31日以前に建てられたものである必要があります。 (※耐震基準の関係で昭和56年5月31日以前が基準となります)

3. 相続後に誰かが住んでしまったらNG

相続人がその実家に住んだり、第三者に賃貸したり、あるいは事業用として使ってしまった場合、その時点で特例の適用資格を失います。「相続時から売却時まで、ずっと空き家(物置等としての使用は可)」であることが絶対条件です。

4. 売却代金が1億円を超えたら使えない

建物を取り壊して更地にする場合、あるいはそのままで売る場合であっても、売却金額が1億円を超える場合は適用外となります。高額な豪邸や好立地の広い土地を売却する際は、事前のシミュレーションが必須です。

5. 解体して更地にする「タイミング」の罠

建物を壊して更地にしてから売る場合、「売買契約の締結日」の時点で建物が現存していないと特例が使えなくなるケースがあります。更地渡しを条件に契約を結ぶ際は、解体工事の着工タイミングを間違えると大事故になります。

うちは大丈夫?証明書発行の手続きの壁

この特例を受けるには、確定申告の際に市区町村で「被相続人居住用家屋等確認書」を取得し、添付しなければなりません。

この確認書を発行してもらうためには、家屋の閉鎖事項証明書や、売買契約書の写しなど、細かな書類を揃えて役所に申請する必要があります。申請から発行まで数週間かかることもあるため、「申告期限ギリギリに動いたら書類が間に合わなかった」という事態も防ぐ必要があります。

まとめ

相続した空き家の売却は、ただ不動産会社に任せておけば良いというものではありません。「期限」「築年数」「使用状況」のわずかなズレが、多額の税金を生み出します。

当事務所では、譲渡所得の税金計算だけでなく、司法書士と連携して安全な売却スケジュールや登記のサポートを行っています。「実家を売りたいけれど、特例が使えるか不安だ」という方は、売却の契約を結ぶ前に、ぜひ一度ご相談ください。

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投稿者について

松尾大志

■九州・福岡県出身 1979年11月生まれ 妻と子3人家族 犬好き 
■松尾大志税理士事務所 代表税理士 所属:東京地方税理士会 平塚支部 登録番号:143396
■税理士試験5科目官報合格 
合格科目 簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・相続税法
■事務所経営の傍ら、㈱TAC税理士講座「相続税法」非常勤講師を兼務
■平均年齢65才以上といわれる税理士業界では、若手に分類されるアラフォー税理士です。
若さを活かしフットワークの軽い、話の分かる税理士であることを信条にしています。
■相続税申告、生前贈与対策、事業承継対策、準確定申告、贈与税申告、不動産評価、未上場株価評価、相続手続き代行を中心にお客様の安心のためのお手伝いをさせていただいております。ご要望を傾聴し、心に寄り添えるような仕事を目指しています。
■経歴
・相続税申告100件以上、株価評価100件以上、不動産評価100件以上の相続税評価実績あり
・東証一部上場企業㈱キャピタルアセットプランニングにて、相続事業承継コンサルティング業務に従事
・複数の税理士法人にて相続税申告、事業承継対策、法人税申告、所得税申告、消費税申告、財務経理アドバイザリー業務に従事
■これからの展望
・不動産好きが高じ、ついに不動産鑑定士の資格取得を決意。2024年合格予定? 事務所経営の傍ら日々勉強中
税理士×不動産鑑定士のダブルライセンスを目指す。相続税申告、生前贈与対策、不動産評価、株価評価に特化した組織経営を目標に一歩ずつ日々前進しております。
連絡先 e-mail:matsudai1117@gmail.com ☎090-5481-8126※営業の電話は固くお断りします。お仕事のご依頼お見積りご相談専用の電話番号です。

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