【相続税】【贈与税】生前贈与財産は相続財産に足し戻される?_017

2つの贈与税計算方法について復習するときはこちら

【被相続人が生前に贈与していた場合の相続税計算】

■暦年課税贈与税ver

基本的に単年で贈与税の課税関係は完結します。ここで、国は贈与者たる被相続人からの相続開始前3年以内の一定の贈与財産のみ、相続税の課税価格に加算するルールを作りました。これは相続税回避防止の観点からできたルールといえます。

例えば、頭の良いお金持ちはこう考えます。自分の死期を悟った余命幾ばくもないお金持ちは、相続税課税を回避するため、生前贈与を基礎控除110万円の範囲内で行おうと。こうしておけば実質無税で子孫へ財産移転できそうですよね。ですが国はそれもお見通しなわけです。そのため、冒頭でお伝えした通り生前贈与をした一定の財産は相続財産に足し戻されるケースがあるのですね。

■相続時精算課税贈与税ver

相続税と贈与税の一体化課税を目的とし、生前の贈与税は相続税の概算払いとしての性格を有します。ゆえに、相続時精算課税贈与税を選択した年分以後の贈与財産のすべてを相続財産に加算します。

こちらの規定は基本的に使える場面は限定されます。強いてあげれば、事業承継の場面で使うことがもしかしたらあるかもしれません。非上場株式など、将来的な値上がりが予想されるものを子孫に承継したいときには有効なときも、もしかしたらあるかもしれません。

【生前贈与財産には贈与税と相続税の二重に税金が課されるの?】

相続財産に足し戻されてしまうと相続開始時に相続税が課されます。一方その贈与財産には贈与時点にも贈与税が課されています。一つの財産に対して贈与税と相続税の二つの税金が課されている状態が生じます。これを二重課税といいます。

そしてこの状態は租税法律主義を掲げる日本においてはあってはならないことなので、二重課税を排除する必要があります。相続税法の計算上、贈与税額控除という方法で二重課税を排除するのですね。

【執筆時点の法律に基づいて記載しています】

令和3年の税制改正大綱から分かる通り、法改正により変更される可能性がとても高い論点となります。税理士、弁護士等専門家にご確認ください。

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投稿者について

松尾大志

■九州・福岡県出身 1979年11月生まれ 妻と子3人家族 犬好き 
■松尾大志税理士事務所 代表税理士 所属:東京地方税理士会 平塚支部 登録番号:143396
■税理士試験5科目官報合格 
合格科目 簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・相続税法
■事務所経営の傍ら、㈱TAC税理士講座「相続税法」非常勤講師を兼務
■平均年齢65才以上といわれる税理士業界では、若手に分類されるアラフォー税理士です。
若さを活かしフットワークの軽い、話の分かる税理士であることを信条にしています。
■相続税申告、生前贈与対策、事業承継対策、準確定申告、贈与税申告、不動産評価、未上場株価評価、相続手続き代行を中心にお客様の安心のためのお手伝いをさせていただいております。ご要望を傾聴し、心に寄り添えるような仕事を目指しています。
■経歴
・相続税申告100件以上、株価評価100件以上、不動産評価100件以上の相続税評価実績あり
・東証一部上場企業㈱キャピタルアセットプランニングにて、相続事業承継コンサルティング業務に従事
・複数の税理士法人にて相続税申告、事業承継対策、法人税申告、所得税申告、消費税申告、財務経理アドバイザリー業務に従事
■これからの展望
・不動産好きが高じ、ついに不動産鑑定士の資格取得を決意。2024年合格予定? 事務所経営の傍ら日々勉強中
税理士×不動産鑑定士のダブルライセンスを目指す。相続税申告、生前贈与対策、不動産評価、株価評価に特化した組織経営を目標に一歩ずつ日々前進しております。
連絡先 e-mail:matsudai1117@gmail.com ☎090-5481-8126※営業の電話は固くお断りします。お仕事のご依頼お見積りご相談専用の電話番号です。

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