相続税法65条は、持分の定めのない法人(持分の定めのある法人で持分を有する者がないものを含む)から特別の利益を受ける個人に贈与税又は相続税を課税する規定です。
この規定は、一般社団法人や財団法人などの持分の定めのない法人が、設立者や役員などの関係者に対して、施設の利用、金銭の貸付、給与の支給など、特別の利益を提供することを可能にしていることから、これを利用した租税回避を防止するために設けられています。
相続税法65条は、以下の点に留意する必要があると考えられます。
「特別の利益」の範囲
相続税法65条の適用を受けるためには、法人から受ける利益が「特別の利益」に該当する必要があります。特別の利益とは、法人の財産の運用や事業の運営を利用して法人から受ける利益をいいます。
具体的には、以下のようなものが特別の利益に該当すると考えられます。
施設の利用
余裕金の運用
解散した場合における財産の帰属
金銭の貸付
資産の譲渡
給与の支給
理事の選任
「法人から特別の利益を受ける者」の範囲
相続税法65条の適用を受けるためには、法人から特別の利益を受ける者が、法人の設立者、役員、理事、監事、評議員、贈与者、遺贈者、これらの親族などの「関係者」である必要があります。
関係者とは、法人と特別な関係を有する者をいいます。具体的には、以下のようなものが関係者に該当すると考えられます。
法人の設立者
法人の役員、社員
法人の理事
法人の監事
法人の評議員
法人への財産の贈与者
法人への財産の遺贈者
法人の設立者、役員、社員、理事、監事、評議員、贈与者、遺贈者の親族
図解で示すと下記のようになります。
「法人から受ける特別の利益」の評価方法
相続税法65条の適用を受ける場合には、法人から受ける特別の利益の価額を贈与税又は相続税の課税対象とします。
特別の利益の価額は、法人から受ける利益の実態により評価する必要があります。
具体的には、以下のようなものが評価方法として考えられます。
- 市場価額による評価
- 原価主義による評価
- 時価による評価
上記の点を踏まえて、相続税法65条の適用を受けるかどうか、また適用を受ける場合には、その課税対象となる特別の利益の価額をどのように評価するかを判断する必要があります。
具体的な事例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 一般社団法人の設立者が、法人の事業用資産を無償で利用している場合
- 一般社団法人が、設立者の親族に低利で金銭を貸し付けている場合
- 一般社団法人が、設立者の親族を理事に選任している場合
これらの事例において、上記の点を踏まえて、相続税法65条の適用を受けるかどうか、また適用を受ける場合には、その課税対象となる特別の利益の価額をどのように評価するかを判断する必要があります。
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