【民法】【不動産鑑定士】通謀虚偽表示とは?相続専門税理士が解説_023

通謀虚偽表示
■意義
通謀虚偽表示とは、相手方と通じてした虚偽の意思表示をいいます(民法94条1項)例えば、多重債務者であるAがその財産である土地に対する強制執行を免れるべく知人Bと示し合わせて、あくまでも形の上でBとの間で土地の売買契約を締結する場合などです。

■効果
1.意思表示の無効(民法94条1項)

相手方と通じてした虚偽の意思表示は無効です(94条1項)上記の例でいえばAB間の売買契約は無効となります。従って、Aの所有権がBに移転することはなく、またAB間なんら債権債務は発生しないこととなります。

2.無効の主張の禁止94条2項

【所有権の事案】しかし、この無効にはきわめて重大な制限があります。虚偽表示の無効は善意の第三者に対抗主張することはできません94条2項
例えば、A売主、B買主とする土地売買の通謀虚偽表示がなされたところ、Bがその土地を事情を知らないCに転売したとします。このCが94条2項の「善意の第三者」典型例です。このときAB間の売買は94条1項により無効となります。

ゆえにBC間の売買は他人物売買であるためCは所有権を取得できないはずです。しかし、94条2項によってAは、AB間の売買が無効であることを「善意の第三者」であるCに対抗主張できません。無効だと主張したくても94条2項によってAの口にチャックが引かれてしまうイメージとなります。そして、その結果、善意のCは当該土地の所有権を取得することになります。この場合、土地の所有権はA→Cに移転するとする法定承継取得説が有力です。判例も本説を採用しています。

【抵当権の事案】
94条2項によって取得される権利は所有権に限らない。
例えば、上記設例において事情を知らないBの債権者Dが、Bとの間でその土地に抵当権を設定する契約を締結したとします。このDも94条2項「善意の第三者」典型です。
この場合、94条1項からすればBD間の抵当権設定契約は他人物抵当権設定契約であり、Dは抵当権を取得できないはずです。
しかし94条2項によってAは、AB間の売買が無効であることを善意の第三者Dに対抗主張できない。そしてその結果、Dは当該土地に対する抵当権を取得します。

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投稿者について

松尾大志

■九州・福岡県出身 1979年11月生まれ 妻と子3人家族 犬好き 
■松尾大志税理士事務所 代表税理士 所属:東京地方税理士会 平塚支部 登録番号:143396
■税理士試験5科目官報合格 
合格科目 簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・相続税法
■事務所経営の傍ら、㈱TAC税理士講座「相続税法」非常勤講師を兼務
■平均年齢65才以上といわれる税理士業界では、若手に分類されるアラフォー税理士です。
若さを活かしフットワークの軽い、話の分かる税理士であることを信条にしています。
■相続税申告、生前贈与対策、事業承継対策、準確定申告、贈与税申告、不動産評価、未上場株価評価、相続手続き代行を中心にお客様の安心のためのお手伝いをさせていただいております。ご要望を傾聴し、心に寄り添えるような仕事を目指しています。
■経歴
・相続税申告100件以上、株価評価100件以上、不動産評価100件以上の相続税評価実績あり
・東証一部上場企業㈱キャピタルアセットプランニングにて、相続事業承継コンサルティング業務に従事
・複数の税理士法人にて相続税申告、事業承継対策、法人税申告、所得税申告、消費税申告、財務経理アドバイザリー業務に従事
■これからの展望
・不動産好きが高じ、ついに不動産鑑定士の資格取得を決意。2024年合格予定? 事務所経営の傍ら日々勉強中
税理士×不動産鑑定士のダブルライセンスを目指す。相続税申告、生前贈与対策、不動産評価、株価評価に特化した組織経営を目標に一歩ずつ日々前進しております。
連絡先 e-mail:matsudai1117@gmail.com ☎090-5481-8126※営業の電話は固くお断りします。お仕事のご依頼お見積りご相談専用の電話番号です。

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