詐欺取り消し後の第三者
Bの詐欺によりAがBに対して土地を売却し、Bが登記を備えたところ、AがAB間の売買につき、Bの詐欺を理由として取り消した。その詐欺取り消し後、Bが土地をCに転売しCは登記を備えた。Cは土地の所有権をAに対抗できるか?
1.Cが所有権をAに対抗できるためには、Cが所有権を取得していなければならない。ではCのような詐欺取り消し後の第三者が所有権を取得できるか。
2.仮に取り消しの遡及効121条を徹底すれば、詐欺取り消し後のBC間の売買は他人物売買にあたる。従って94条2項類推適用の要件を満たさない限り、Cは所有権を取得できないことになる。
ここで、取り消しの遡及効も一種の法的擬制に過ぎず、取り消しによって復帰的物権変動が生じたと解することも可能であると考える。そこで、詐欺による表意者と詐欺取り消し後の第三者は対抗関係に立つと解し、177条によって処理すべきと解する。この結論は、登記の有無という画一的な基準による不動産取引の安全を図ることが出来る点からも妥当である。
3.ACが対抗関係にたつところ、Cは登記を具備している。Cが背信的悪意者でない限り、CはAに対し所有権を対抗できる。
参考
※錯誤取り消し、強迫取り消し、制限行為能力取り消しについても同じ論証ができるらしい。
※なお、前提として詐欺取り消し後の第三者は96条第3項の「第三者」にあたらないことを触れておくとよい。時間に余裕があれば。
[wpforms id=”1076″ title=”true” description=”true”]

もしよろしければいいね!やフォローお願い申し上げます。
最新の情報をお伝えします。
