【民法】【不動産鑑定士】詐欺取り消し前の第三者保護~登記有無の多数説_028

詐欺取り消し前の第三者
Bの詐欺によりAがBに対して土地を売却したところBは土地を善意かつ過失がないCに転売した。その後、AがAB間の売買につきBの詐欺を理由として取り消した。
Aは土地を占有するCに対して所有権に基づく返還請求として土地の明け渡しを請求した。Aの請求は認められるか?

※表意者AはBの詐欺により騙されているため、帰責性が小さいこととの均衡により善意かつ過失がない第三者が登記を備えているかどうかを追加要件とする多数説です。

1.Aの請求が認められるためにはAが土地の所有権を有していることが必要である。

2.まず、AはAB間の売買契約の当時土地所有権を有していた。また、AB間の売買契約により所有権を失ったものの係る売買契約は詐欺取り消し96条1項により
遡及的に無効となっている。従ってAは所有権を有しているとも思える。

3.もっとも、96条3項によりAはAB間の売買契約の取り消しをCに対抗できないのではないか。まず同項の「第三者」とは、当事者及び包括承継人以外の者
であって、詐欺による意思表示のあと、新たな独立の法律上の利害関係を有するに至った者をいうところ、Cはこれにあたる。またCは「善意でかつ過失がない」
もっとも詐欺による表意者Aの帰責性は小さいことに照らし、同項により保護されるためには登記を備えることが必要と解する。

4.よってCが登記を備えていない場合にはAの請求は認められる。一方Cが登記を備えている場合にはAの請求は認められない。

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投稿者について

松尾大志

■九州・福岡県出身 1979年11月生まれ 妻と子3人家族 犬好き 
■松尾大志税理士事務所 代表税理士 所属:東京地方税理士会 平塚支部 登録番号:143396
■税理士試験5科目官報合格 
合格科目 簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・相続税法
■事務所経営の傍ら、㈱TAC税理士講座「相続税法」非常勤講師を兼務
■平均年齢65才以上といわれる税理士業界では、若手に分類されるアラフォー税理士です。
若さを活かしフットワークの軽い、話の分かる税理士であることを信条にしています。
■相続税申告、生前贈与対策、事業承継対策、準確定申告、贈与税申告、不動産評価、未上場株価評価、相続手続き代行を中心にお客様の安心のためのお手伝いをさせていただいております。ご要望を傾聴し、心に寄り添えるような仕事を目指しています。
■経歴
・相続税申告100件以上、株価評価100件以上、不動産評価100件以上の相続税評価実績あり
・東証一部上場企業㈱キャピタルアセットプランニングにて、相続事業承継コンサルティング業務に従事
・複数の税理士法人にて相続税申告、事業承継対策、法人税申告、所得税申告、消費税申告、財務経理アドバイザリー業務に従事
■これからの展望
・不動産好きが高じ、ついに不動産鑑定士の資格取得を決意。2024年合格予定? 事務所経営の傍ら日々勉強中
税理士×不動産鑑定士のダブルライセンスを目指す。相続税申告、生前贈与対策、不動産評価、株価評価に特化した組織経営を目標に一歩ずつ日々前進しております。
連絡先 e-mail:matsudai1117@gmail.com ☎090-5481-8126※営業の電話は固くお断りします。お仕事のご依頼お見積りご相談専用の電話番号です。

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