【民法】【不動産鑑定士】代理権授与行為と代理人と相手方の通謀虚偽表示_030

【代理権授与行為の法的性質とは?】
代理権を与える行為を単独行為と考える見解がある。しかし、民法は代理と、契約である委任とを必ずしも峻別していない。民法104条(任意代理人による復代理人の選任)委任による代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。

民法111条(代理権の消滅事由)2項委任による代理権は、一 本人による死亡 二 代理人の死亡又は代理人が破産手続き開始の決定若しくは後見開始の審判を受けたことのほか、委任の終了によって消滅することなどが参照される。

にもかかわらず、代理権が単独行為によって発生すると解するのは妥当ではない。そこで、代理権授与行為は、代理権授与のみを目的とする無名契約であると解する。そして、これとは別に、委任契約などの内部契約も締結されると解する。

【代理人と相手方の通謀虚偽表示】
Aの代理人Bが、Cと通謀して、Cが所有する甲土地について虚偽の売買契約を締結した。善意かつ過失がないAから甲土地の明渡しを請求されたCは、売買契約無効を主張できるか?
結論→Cは売買契約無効を主張できない。
理由
Aは売買契約当事者であるため(99条1項)、94条(虚偽表示)第2項の「第三者」にあたらない。よって、Cの無効主張が94条2項により制限されることはないと解する。しかし、そもそもが代理人Bは、相手方Cと通謀して虚偽の意思表示をする権限を有しない。

そうだとすれば、代理人Bは、相手方Cの心裡留保に基づく意思を伝達する使者に過ぎないというべきである。そこで、心裡留保の規定である93条1項但し書きによって処理するのが妥当である。

すなわち、本人Aが相手方Cの真意を知り又は知ることができたとき(悪意又は過失があるとき)に限り、相手方Cは本人Aに対して無効を主張することができると解する。本件では、AはCの真意につき善意かつ過失がない状況なのでCはAに対して無効を主張できない。

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投稿者について

松尾大志

■九州・福岡県出身 1979年11月生まれ 妻と子3人家族 犬好き 
■松尾大志税理士事務所 代表税理士 所属:東京地方税理士会 平塚支部 登録番号:143396
■税理士試験5科目官報合格 
合格科目 簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・相続税法
■事務所経営の傍ら、㈱TAC税理士講座「相続税法」非常勤講師を兼務
■平均年齢65才以上といわれる税理士業界では、若手に分類されるアラフォー税理士です。
若さを活かしフットワークの軽い、話の分かる税理士であることを信条にしています。
■相続税申告、生前贈与対策、事業承継対策、準確定申告、贈与税申告、不動産評価、未上場株価評価、相続手続き代行を中心にお客様の安心のためのお手伝いをさせていただいております。ご要望を傾聴し、心に寄り添えるような仕事を目指しています。
■経歴
・相続税申告100件以上、株価評価100件以上、不動産評価100件以上の相続税評価実績あり
・東証一部上場企業㈱キャピタルアセットプランニングにて、相続事業承継コンサルティング業務に従事
・複数の税理士法人にて相続税申告、事業承継対策、法人税申告、所得税申告、消費税申告、財務経理アドバイザリー業務に従事
■これからの展望
・不動産好きが高じ、ついに不動産鑑定士の資格取得を決意。2024年合格予定? 事務所経営の傍ら日々勉強中
税理士×不動産鑑定士のダブルライセンスを目指す。相続税申告、生前贈与対策、不動産評価、株価評価に特化した組織経営を目標に一歩ずつ日々前進しております。
連絡先 e-mail:matsudai1117@gmail.com ☎090-5481-8126※営業の電話は固くお断りします。お仕事のご依頼お見積りご相談専用の電話番号です。

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