【代理権授与行為の法的性質とは?】
代理権を与える行為を単独行為と考える見解がある。しかし、民法は代理と、契約である委任とを必ずしも峻別していない。民法104条(任意代理人による復代理人の選任)委任による代理人は、本人の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復代理人を選任することができない。
民法111条(代理権の消滅事由)2項委任による代理権は、一 本人による死亡 二 代理人の死亡又は代理人が破産手続き開始の決定若しくは後見開始の審判を受けたことのほか、委任の終了によって消滅することなどが参照される。
にもかかわらず、代理権が単独行為によって発生すると解するのは妥当ではない。そこで、代理権授与行為は、代理権授与のみを目的とする無名契約であると解する。そして、これとは別に、委任契約などの内部契約も締結されると解する。
【代理人と相手方の通謀虚偽表示】
Aの代理人Bが、Cと通謀して、Cが所有する甲土地について虚偽の売買契約を締結した。善意かつ過失がないAから甲土地の明渡しを請求されたCは、売買契約無効を主張できるか?
結論→Cは売買契約無効を主張できない。
理由
Aは売買契約当事者であるため(99条1項)、94条(虚偽表示)第2項の「第三者」にあたらない。よって、Cの無効主張が94条2項により制限されることはないと解する。しかし、そもそもが代理人Bは、相手方Cと通謀して虚偽の意思表示をする権限を有しない。
そうだとすれば、代理人Bは、相手方Cの心裡留保に基づく意思を伝達する使者に過ぎないというべきである。そこで、心裡留保の規定である93条1項但し書きによって処理するのが妥当である。
すなわち、本人Aが相手方Cの真意を知り又は知ることができたとき(悪意又は過失があるとき)に限り、相手方Cは本人Aに対して無効を主張することができると解する。本件では、AはCの真意につき善意かつ過失がない状況なのでCはAに対して無効を主張できない。
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