【知らないと泥沼】前妻の子にも相続権がある!今の家族をトラブルから守る「遺言書」の絶対条件_123

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はじめに

「前妻とは何十年も前に別れているし、子どもとも一切交流がないから関係ない」 「今の妻と、新しく生まれた子どもたちだけで実家や預金を分け合えばいいよね」

もしそう考えているなら、それは非常に危険な思い込みです。 どれだけ長い間音信不通であっても、法律上、「前妻との間に生まれた子ども」には、今の一緒に暮らしている子どもと全く同じだけの相続権があります。

何も対策をせずに相続が発生すると、ある日突然、今の奥様や子どもたちが、見ず知らずの「前妻の子」と遺産を巡って交渉しなければならなくなります。今回は、そんな最悪のトラブルを未然に防ぐための方法を解説します。


離婚しても「親子」は切れない!法律が定める相続権の現実

離婚によって、前妻(前夫)との婚姻関係は完全に消滅し、前妻が相続人になることはありません。しかし、「子どもとの血縁関係」は離婚しても一生消えません。

例えば、相続人が後妻(今の妻)、後妻との間の実子2人、そして前妻の子1人の場合、法定相続分は以下のようになります。

  • 後妻: 2分の1

  • 後妻との実子: 6分の1 × 2人

  • 前妻の子: 6分の1

「一度も会ったことがない」「今の家族の生活を支えてきたのは自分たちだ」という主張は、残念ながら法定相続分の計算には一切通用しないのです。


なぜここまで揉める?前妻の子が絡む相続で起きる3つの修羅場

1. 連絡先すらわからない相手を探す苦痛

銀行預金を解約したり、実家の名義を変更したりするためには、前妻の子を含む「相続人全員の戸籍謄本」を集めなければなりません。連絡先が分からない場合は、戸籍をたどって現住所(住民票)を突き止め、突然「お父様が亡くなりました」という手紙を送ることから始まります。この作業だけでも、今の家族にとっては精神的に大きな負担です。

2. 「実印」がもらえず手続きが全凍結

無事に連絡がついたとしても、相手がすんなり「遺産分割協議書」に実印を押してくれるとは限りません。「法律通りの取り分(6分の1)を現金で今すぐ払ってほしい」と主張されたり、逆に連絡を無視され続けたりすると、1円の預金も下ろせない「資産凍結」状態に陥ります。

3. 感情の対立でドロ沼化

前妻の子側からすれば、「自分を捨てた父親」への複雑な感情や、「自分だけが損をしているのではないか」という疑念が生まれやすいものです。こうなると、理屈ではなく「感情のぶつかり合い」になり、話し合いでの解決はほぼ不可能になります。


今の家族を守るための唯一の盾は「遺言書」

この修羅場を回避する唯一の方法は、生前に「不備のない遺言書」を必ず遺しておくことです。

「すべての財産を、現在の妻と、その間に生まれた子どもたちに相続させる」という遺言書があれば、前妻の子を交えた「遺産分割協議」自体が不要になります。残された家族は、前妻の子に連絡を取ることなく、スムーズに名義変更や預金の解約を進めることができるのです。


前妻の子には「遺留分」がある!計算を狂わせないためのポイント

ここで1点、注意しなければならないのが「遺留分(いりゅうぶん)」です。 前回の「子どもがいない夫婦(兄弟姉妹が相手)」のケースとは異なり、子どもである以上、前妻の子にも最低限の取り分を請求する権利(遺留分)があります。先ほどの例(6分の1)であれば、その半分である「12分の1」の現金を請求される可能性があります。

「付言事項(ふげんじこう)」で想いを伝える

遺言書には、なぜそのような財産分けにしたのかという理由(メッセージ)を書き添えることができます。これを「付言事項」と呼びます。 「今の家族の生活を守るためにこのような配分にしたが、前妻の子である〇〇のこれからの人生も応援している」といった一言があるだけで、相手が遺留分の請求を思いとどまり、円満に解決するケースは非常に多いのです。


まとめ

前妻の子が絡む相続は、どれだけ生前に仲が良くても、あるいは悪くても、「手続きの壁」として必ず立ちはだかります。

今の家族にそんな苦労をさせないために、元気なうちに戸籍を整理し、遺留分まで計算された完璧な遺言書を用意しておくこと。それが、過去の歴史に対しても、現在の家族に対しても、経営者・資産家として果たすべき最後の優しさです。

「うちの家系図だと、どんな遺言書を書くのが一番安全か?」 少しでも不安がよぎったら、手遅れになる前に、相続の実務に精通したプロへお気軽にご相談ください。

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投稿者について

松尾大志

■九州・福岡県出身 1979年11月生まれ 妻と子3人家族 犬好き 
■松尾大志税理士事務所 代表税理士 所属:東京地方税理士会 平塚支部 登録番号:143396
■税理士試験5科目官報合格 
合格科目 簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・相続税法
■事務所経営の傍ら、㈱TAC税理士講座「相続税法」非常勤講師を兼務
■平均年齢65才以上といわれる税理士業界では、若手に分類されるアラフォー税理士です。
若さを活かしフットワークの軽い、話の分かる税理士であることを信条にしています。
■相続税申告、生前贈与対策、事業承継対策、準確定申告、贈与税申告、不動産評価、未上場株価評価、相続手続き代行を中心にお客様の安心のためのお手伝いをさせていただいております。ご要望を傾聴し、心に寄り添えるような仕事を目指しています。
■経歴
・相続税申告100件以上、株価評価100件以上、不動産評価100件以上の相続税評価実績あり
・東証一部上場企業㈱キャピタルアセットプランニングにて、相続事業承継コンサルティング業務に従事
・複数の税理士法人にて相続税申告、事業承継対策、法人税申告、所得税申告、消費税申告、財務経理アドバイザリー業務に従事
■これからの展望
・不動産好きが高じ、ついに不動産鑑定士の資格取得を決意。2024年合格予定? 事務所経営の傍ら日々勉強中
税理士×不動産鑑定士のダブルライセンスを目指す。相続税申告、生前贈与対策、不動産評価、株価評価に特化した組織経営を目標に一歩ずつ日々前進しております。
連絡先 e-mail:matsudai1117@gmail.com ☎090-5481-8126※営業の電話は固くお断りします。お仕事のご依頼お見積りご相談専用の電話番号です。

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