生命保険金・個人年金の相続税法上の取扱いについて給付事由発生前・発生時・発生後に分けて税理士が解説しました_094

生命保険金の相続税法上の取扱いについては、保険事故発生時、保険事故発生前、保険事故発生後の3つの段階に分けて判断します。

保険事故発生時

保険事故が発生した時点では、生命保険金はあくまでも保険会社に対する請求権であるため、民法上は相続税の課税対象とはなりません。しかし、保険金受取人が被相続人の相続人である場合には、相続により取得したものと、保険金受取人が被相続人の相続人以外である場合には、遺贈により取得したものと相続税法上みなされます。「みなす」という税法上の用語は反証不可という意味を持ちます。きわめて強いパワーワードです。この場合、保険金の非課税限度額(500万円×法定相続人数)を超える部分は、相続税の課税対象となります。

保険事故発生前

保険事故が発生する前に被相続人が亡くなった場合、保険料を被相続人が負担していた場合、解約返戻金請求権は被相続人の遺産として課税対象となります。この場合、死亡保険金ではないため、相続税法12条に基づく保険金の非課税限度額(500万円×法定相続人数)は適用されません。

保険事故発生後

既に保険事故発生済の生命保険金について、保険金の定期金受取人であった被相続人が亡くなった場合、保険約款によっては継続受給権が継続受取人に引き継がれる場合があります。その場合、継続受給権は被相続人の相続財産として継続受取人に対して相続税課税されます。この場合、死亡保険金ではないため、相続税法12条に基づく保険金の非課税限度額(500万円×法定相続人数)は適用されません。

これらの関係性を図解で示すと下記のようになります。

税理士がこれらの段階で思考するポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 保険金受取人が誰であるか
  • 保険料の負担者が誰であるか
  • 保険事故の発生時期

これらのポイントを踏まえて、生命保険金が相続税の課税対象となるかどうかを判断します。

具体的には、以下の点に注意が必要です。

  • 保険金受取人が被相続人の相続人である場合、相続税の課税対象となります。
  • 保険金受取人が被相続人の相続人以外の者である場合、遺贈により取得したものとみなされます。
  • 保険料の負担者が被相続人である場合、相続税の課税対象となります。
  • 保険事故が発生した時期が被相続人の死亡の時期と同一である場合、相続税の課税対象となります。

これらのポイントを踏まえて、生命保険金の相続税法上の取扱いを適切に判断することが重要です。

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投稿者について

松尾大志

■九州・福岡県出身 1979年11月生まれ 妻と子3人家族 犬好き 
■松尾大志税理士事務所 代表税理士 所属:東京地方税理士会 平塚支部 登録番号:143396
■税理士試験5科目官報合格 
合格科目 簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・相続税法
■事務所経営の傍ら、㈱TAC税理士講座「相続税法」非常勤講師を兼務
■平均年齢65才以上といわれる税理士業界では、若手に分類されるアラフォー税理士です。
若さを活かしフットワークの軽い、話の分かる税理士であることを信条にしています。
■相続税申告、生前贈与対策、事業承継対策、準確定申告、贈与税申告、不動産評価、未上場株価評価、相続手続き代行を中心にお客様の安心のためのお手伝いをさせていただいております。ご要望を傾聴し、心に寄り添えるような仕事を目指しています。
■経歴
・相続税申告100件以上、株価評価100件以上、不動産評価100件以上の相続税評価実績あり
・東証一部上場企業㈱キャピタルアセットプランニングにて、相続事業承継コンサルティング業務に従事
・複数の税理士法人にて相続税申告、事業承継対策、法人税申告、所得税申告、消費税申告、財務経理アドバイザリー業務に従事
■これからの展望
・不動産好きが高じ、ついに不動産鑑定士の資格取得を決意。2024年合格予定? 事務所経営の傍ら日々勉強中
税理士×不動産鑑定士のダブルライセンスを目指す。相続税申告、生前贈与対策、不動産評価、株価評価に特化した組織経営を目標に一歩ずつ日々前進しております。
連絡先 e-mail:matsudai1117@gmail.com ☎090-5481-8126※営業の電話は固くお断りします。お仕事のご依頼お見積りご相談専用の電話番号です。

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